リフォーム実例紹介 〜 神奈川県川崎市 O邸の場合 〜
ゆとりある空間と抜群の収納力を併せ持つ
住まいへのマンションリフォーム
建築形態 | RC造 マンション 築28年 | 工事期間 | 約1ヶ月半 |
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工事面積 | 約107平米 | 工事費 | 1,300万円 |
ご家族構成 | ご夫婦 | ||
リフォーム箇所 |
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■ 担当建築士より
心地よい風が吹き抜けるO様邸は、緑の豊かな環境に建つ築28年の高層マンション。晴れた日には富士山も望める、眺めのよい住まいです。
お子様が独立され、セカンドライフを迎えようとしていた時に、当時のお住まいの近くにこの物件を見つけられたO様は、今よりも広い間取りと高層階ならではの雄大な景色をご覧になって、「愛着あるこの地に終の棲家を構えたい」とご購入を決意。これからのライフスタイルに合わせた住まいにしたいと、全面リフォームをお考えになりました。
以前のお住まいでもリフォームをされたご経験をお持ちのO様は、「妥協をしないリフォーム」がご希望でした。そこでご要望を詳しく伺い、打合せを何度も重ねてプランを作成。O様のお望みを叶えた、ゆったりとした空間と抜群の収納力を併せ持つ住まいが実現しました。
O様からは「望み通りの住まいが出来ていく過程も楽しめました」とお喜びの声をいただきました。
キッチン(1)
O様がショールームで一目惚れされたシステムキッチンは、インテリアとしても映えるワインレッド。幅270cmと大き目のサイズで、お二人がご一緒に立たれても、ゆったりと料理が楽しめます。
フロアキャビネットは収納力と出し入れのしやすさにこだわって引出し式を採用。さっと取り出したいティーセットなどの収納スペースとして吊戸棚の下にシースルーのキャビネットを設けました。
見せたくないものを隠しながらも使いやすさを妥協しない「見せるキッチン」の完成です。
キッチン(2)
調理家電は作業効率の良さを考えて一つの棚に集めました。上段は天井までの高さを生かした収納、下段はゴミ箱収納にして、キッチンがすっきりとした印象を保てるように。
リビング側の背の高いカウンターは設置場所に合わせて作った造作家具。キッチン家電用に2口コンセントを左右2か所に設けました。
キッチン側のカウンターの上のものがリビング側から見えないようにする、目隠しの役割も果たしています。
収納(1)
「ユーティリティスペースに続く通路に収納が欲しいとお考えだったO様。キッチンでの家事動線を考えると最も効率が良い位置ですが、収納家具を置くと通路が狭くなり、通りづらくなってしまいます。
そこで担当女性建築士が注目したのが隣接する和室の押入れです。壁を動かして深すぎる押入れの奥行きを減らすことで、収納の新設に必要な寸法の一部を確保。天井までの高さがある大容量の壁面収納が新設できました。通路側へは20cmほど出ましたが、周辺の壁位置を整理 することで、十分な通路幅を残しています。
扉にはマットガラス調のパネルを採用。中のものが外から確認でき、便利になりました。
キッチンからユーティリティスペースにつながる通路部分。
左側の壁は隣室の押入れの出っ張り。
収納(2)
「物によって圧迫されない暮らしをしたい」というO様のご希望に沿えるよう、担当女性建築士が住まいのあらゆる部分を再確認し、空間を無駄なく使いながら暮らしの効率がよくなる収納を、多数設けました。
1)廊下収納
浴室の壁裏にあった無駄な空間を、隣接する廊下収納の奥行に取り込みました。扉は開戸から引戸に交換、棚板を増やして使いやすく。
2)洗面脱衣室収納
上記の廊下収納の左側の壁位置を動かし、入口ドアの開き方向を変えることで、これまで収納のなかった洗面脱衣室に天井までの大型収納を設けることができました。リネンや石鹸類のストックなど、使うものを使う場所に収納でき、暮らしやすさがアップ。
収納(3)
1)リビング
キッチンカウンターのリビング側面には収納棚を造り付けました。使用頻度の高いものの収納場所として活躍します。
中は棚板を多めにし、細々としたものも収納しやすく。
2)和室
床の間は収納に造り替えました。こちらも多めに棚板を設けて、収納内部に無駄な空間ができないよう配慮しています。
ユーティリティスペース
ライフスタイルに合わないユーティリティスペースは、洗濯機のみが置けるサイズに縮小。その分キッチンを広げて、冷蔵庫置き場としました。スロップシンクは取り外し、その位置に洗濯パンを移設。余ったスペースには収納棚を設け、空間を無駄なく活用しています。
取り外しの出来る室内干し竿は、洗濯物の一時干しとして大活躍。
浴室
タイル張りのユニットバスだった浴室は、パネルタイプのものに交換しました。パネルには傷や汚れがつきにくいホーロー材のもの、床にはデッキブラシでゴシゴシこすっても傷のつかない丈夫な素材を選び、お掃除が格段にしやすくなりました。
浴室内は以前と同じサイズですが、省スペースな構造のため、設置後の壁裏に余裕が生まれました。その空間を無駄にしないように、隣接する収納の壁を動かして奥行きに取り込んでいます。
また、このモデルは頑丈なフレーム構造を採用しているので、地震に強いのも特徴のひとつ。安心して過ごせるくつろぎの空間になっています。
洗面
以前と同じ幅120cmの洗面台ですが、洗面ボウルのサイズが大きくなり、使いやすさがアップ。引き出して使えるシャワー水栓でボウルのすみずみまで流せ、お掃除の手間が減らせます。
元々サイドに埋め込みの収納棚がありましたが、さらに収納力を上げるために、トールタイプのサイドキャビネットを新設。引出し部分には細々としたものが収納でき、散らかりがちな洗面廻りをすっきりと保ちます。大型の二段引出しキャビネットとあわせて、収納力抜群の洗面台となりました。
洗面台のカラーとコーディネイトした北欧風デザインの壁紙が、暗くなりがちな洗面脱衣室を明るく洗練された印象にまとめています。
トイレ
古びた印象のトイレは汚れが付きにくい素材の節水型モデルに交換。手洗い器もボウルの広い薄型モデルに交換し、使いやすさを向上させました。
正面の壁には元々収納棚がありましたが、上段には手が届かず、とても使いにくかったため、あえて高さを減らしてコンパクトに。さらに扉を取付けて、プライベートを保てるようにしています。また、手洗い器の下にも収納を設け、掃除用具などの収納場所を確保しました。
紙巻器はちょっとしたものを置くのに便利な棚付に交換。棚板には立ち上がるときに手を付くことのできる仕様のものを選び、将来に備えた配慮もしています。
玄関・廊下
玄関の靴箱は、ライフスタイルにあわせて、少し背の低いモデルを採用。吊戸棚との間に生まれた空間が、広さを演出しています。
廊下はリビングと同じ、足触りのとても良い上質な絨毯に張替えました。壁面にはピクチャーレールを取付けて、ご家族の作品が飾れる、プライベートな画廊に。
防音室
ピアノを演奏される奥様のために、洋室の一つを防音室にしました。採用したヤマハの防音室「アビテックス」は、床、壁、天井が浮構造となっており、ご近隣に気兼ねなく演奏が楽しめます。
また、防音室内の音の響きも考慮し、奥様が心地よく演奏できる空間になるように配慮しました。
ドアには遮音性能の高い防音ドアを採用。換気扇は室内側(廊下)方向に向け、外への音漏れに配慮しています。フローリングに合わせたライトブラウンカラーが、奥様の選ばれたエレガントなデザインの壁紙に映え、明るい印象に。
「防音室内に演奏会用のドレスと楽譜の収納スペースが欲しい」というご要望に合わせて、クローゼットをオーダーメイド。空間に無駄をつくらず必要なものが収められるのは、造作家具ならではです。
キッチン、リビング、ダイニング
壁に囲われた独立型のキッチンは、「まるで閉じ込められているよう」と奥様が感じられるほど、閉塞感がありました。そこで壁を取り除き、カウンターを設置した対面式キッチンをご提案。ダイニングからリビングまで見渡せるようになり、空間に広がりと奥行きが生まれました。
キッチンに立つ奥様とリビングにいる御主人が会話を楽しめるようになり、「とても満足しています」とお言葉をいただきました。