調律・メンテナンス
弾く人の好みに合わせ
永く良い音で演奏できるよう
手助けしてくれるピアノのお医者さん
“調律”という言葉は聞いたことはあるのですが、どんなことをするのか知らないという人は私だけではないはず。そこで宮地楽器 プラザ立川内にある、ピアノ調律工房にお邪魔して調律に関することを聞いてきました！
調律とは、音を基準の高さに合わせるということで、具体的には、音色のかたさややわらかさ、音の高低、鍵盤の重さや軽さなどのズレを直し、調整することだそう。
言葉で聞いてもなかなか理解が難しかったので、ピアノを分解して、中を見せてもらうことに！ピアノが分解できることも知らなかったのでビックリ…！
中を見てみると、たくさんの弦とモフモフの部品が。このモフモフは羊の毛でできていて、ハンマーと呼ばれる弦を叩く部分。鍵盤と連動したこのハンマーが弦をたたくアクションという仕組みで音が発生します。ピアノは弦で音が鳴る楽器とは知らなかったので目からウロコ！
結構力がいる！
実際に調律はどのように行われているかというと、弦をピアノ本体に張るためにささっているピンにチューニングハンマーという道具をさし、ピンを回すことでズレた音を直していきます。
なんとその調律をやらせてもらうことに…！鍵盤から音を出し、音がクリアになるところでチューニングハンマーを止めるという作業。見ているよりもやってみると意外と力がいることがわかり、また正しい音を聴き分けるのもとっても大変。職人さんってスゴい…！
鍵盤は全部で88個、弦は約230本ついていて、その全てをチェックしていくのだそうで、改めて職人さんを尊敬します…！
ピアノは季節によっても音のズレが異なり、夏は湿度が高いため響板という板が持ち上がるため音も上がり、冬は反対に板が下がるため音も下がる傾向にあるといい、そのようなことからも調律が必要になってくるんだとか。
また、かたい音ややわらかい音、タッチが重い軽いなど、弾く人の好みに合わせられるように調整することを心掛けられているそう。1人1人に合わせてくれるなんて、奥深さを感じます。
また、定期的にピアノの分解教室を行っていて、ピアノの歴史を聞くことができたり、今回私がやらせてもらったように調律の体験をすることもできます。
分解されたところを見ると、ピアノの音がどのように鳴っているのかわかりますし、ピアノへの理解がかなり深まり、心を込めて弾きたいと思うようになりました。
永く、大切に、良い音で弾いてもらいたいという想いが伝わる宮地楽器の調律。ぜひ体験してみてもらいたいです！
楽器の調整から
演奏する上での困り事まで
職人さん目線でアドバイスをもらえる
宮地楽器で購入した楽器はもちろん、そうではないものも修理やメンテナンスの対応が可能！
店舗ごとに専門の楽器職人さんがいらっしゃるので、それぞれの特長などをご紹介します！
弦楽器（小金井店ショールーム）
小金井店ショールームでは、弦楽器の職人さんが常駐し、常にお客様と職人さんが直接話せる状態で修理やメンテナンスの相談ができるところが特長。
5名いらっしゃる職人さんは技術レベルが高く、弦楽器の製作も行っていて、実際に店内でその楽器を販売されています。
修理やメンテナンスを断ることは基本的にしていないとのことで、楽器のお値段に関わらず、まずは気軽に相談して欲しいとのこと。
また弦楽器は楽器の調整や状態が悪いと弾きづらいことがあるそう。「自分の技量のせいだと思わずに、まずは一度見せてもらえると職人目線でアドバイスができると思います！」との心強いお言葉をいただきました！
ちょっとした質問にも 答えてもらえてうれしい♡
管楽器（ららぽーと立川立飛店）
ららぽーと立川立飛店にいらっしゃるのは管楽器の職人さん。管楽器のリペアやメンテナンスを行うスペースが併設されている楽器店は珍しく、こちらも対面でお客様の要望に応えられるのが特長。
楽器を購入しても扱い方やお手入れの仕方がわからないお客様が多いそうで、職人さんが楽器についての些細な疑問にも答えてくれます。またお客様の要望に添った調整やカスタマイズにも対応可能だそうです！
ギター（MIYAJI GUITARS KANDA）
ギターのメンテナンスはMIYAJI GUITARS KANDAへ。国内・輸入問わず、持ち込みもOK。ギターやベースはもちろん、エフェクターやアンプなど、ギター周り全ての修理やメンテナンスが可能です。
プロのミュージシャンがそのままレコーディングやステージでも使用できるくらい質の高いリペアが最大の特長で、遠方からの修理やリペアの要望も多いんだとか！
気になる症状はホームページの問い合わせフォームからメールを送ってやり取りをし、場合によっては楽器を送ってもらって状態を確認した上で修理に入るそうで、安心して預けることができそう！
たくさんの情報が溢れている世の中ですが、やはりその道の
プロに聞くのが一番の近道。
楽器に関することで、少しでも不安や疑問に思うことがあれば、些細なことでもまずは相談してみてくださいね。