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2024.05.05

ボイドスラブの防音性は?

近年マンションの新しい構造でボイドスラブというものがあります。

スラブとはマンションなどのコンクリートの床であり、実際のお部屋のフローリングなどの下の建物の構造部分になります。天井のさらに上の部分、上下階を分け隔てる部分にもなり、上下階の音漏れや騒音問題に大きく影響する部分です。

ボイドスラブはそのコンクリートの中に発砲スチロールやパイプなどをいれ空洞部を設ける工法です。多くはスラブの重量を軽くすることとスラブ内に配管をして梁を小さくするという効果を狙ったものです。床の強度が落ちるために通常より床が厚くすることが多くあります。そのため上の階の物音が階下に伝わりにくいとうたっていることがあります。

はたして防音の効果はどれほどあるのでしょうか。

足音や物を落とした音は、LL、LHやΔLL、ΔLHなどで表記される重量床衝撃音や軽量床衝撃音です。マンション販売の広告などでボイドスラブが騒音軽減できるとして案内されていることがあります。マンションによりそれぞれボイドスラブの内容が違いますので正確には言えませんが、軽量床衝撃音に関しては軽減されているようです。

しかし騒音問題は軽量床衝撃音対策だけではなく、楽器演奏や音楽、映画鑑賞などの音や重量床衝撃音に対しても考慮しなければなりません。

ボイドスラブは重量が軽いことと中空状態なことで、重量床衝撃音に対しては弱いと考えられます。

グランドピアノを例にあげますと、音は上下に対して強くでます。床に当たった音は足音などとは違った音の伝わり方をします。他の楽器やスピーカーなどは壁に音がぶつかり建物の躯体を伝わり、上下階やお隣に音漏れとして伝わります。

また、その配管部分、パイプスペースから音が伝わることもあります。

そこで楽器やオーディオシステム、もっと音の出元の近くで防音の対策をしてあげることが必要となるでしょう。

防音対策のされているボイドスラブなら楽器演奏も安心とは言い切れないでしょう。

ボイドスラブ工法は基本的にコストが高くなるため高価で新しいマンション、または上階の重量を軽くしたい高層マンションで使用されることが多いようです。

ドアや窓も遮音性の良いものが使用されていたり、間取りも隣合わせのお部屋との干渉が少ないように考慮して設計されている場合が多いようです。これによりお部屋の中は通常より静かになり、より気になる音がはっきり聞こえるケースが多くなります。 どのお部屋で楽器演奏をするか、オーディオルームにするかなども検討の要素にされるとよいでしょう。

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