ゆとりある空間の中に秘めた収納力
圧迫感を感じていた空間を、動線に配慮したゆとりある空間へ。
神奈川県川崎市のO様邸。
間取りを有効に使い不要なスペースを削り、収納力をそなえた住まいは気分にもゆとりをもたらします。
キッチン、リビングダイニング
「物によって圧迫されない暮らしをしたい」というご希望に合わせて住まいのあらゆる部分を再確認し、空間を無駄なく使いながら暮らしの効率がよくなる収納を多数設けました。
浴室の壁裏にあった無駄な空間を、隣接する廊下収納の奥行に取り込みました。扉は開き戸から引戸に交換、棚板を増やして使いやすく。
隠しながらも見せるキッチン
O様がショールームで一目惚れされたシステムキッチンは、インテリアとしても映えるワインレッド。幅270cmと大き目のサイズで、お二人がご一緒に立たれても、ゆったりと料理が楽しめます。
フロアキャビネットは収納力と出し入れのしやすさにこだわって引出し式を採用。さっと取り出したいティーセットなどの収納スペースとして吊戸棚の下にシースルーのキャビネットを設けました。
見せたくないものを隠しながらも使いやすさを妥協しない「見せるキッチン」の完成です。
使い勝手も大事なので
調理家電は作業効率の良さを考えて一つの棚に集めました。上段は天井までの高さを生かした収納、下段はゴミ箱収納にして、キッチンがすっきりとした印象を保てるように。
リビング側の背の高いカウンターは設置場所に合わせて作った造作家具。キッチン家電用に2口コンセントを左右2か所に設けました。
キッチン側のカウンターの上のものがリビング側から見えないようにする、目隠しの役割も果たしています。
ひらめきとアイデアのキッチン収納
キッチンの先にあるユーティリティスペースに続く通路に収納が欲しいとのご要望。キッチンでの家事動線を考えると最も効率が良い位置ですが、収納家具を置くと通路が狭くなってしまう状況でした。
そこで担当女性建築士が注目したのが隣接する和室の押入れです。
壁を動かして深すぎる押入れの奥行きを減らすことで、収納の新設に必要な寸法の一部を確保。天井までの高さがある大容量の壁面収納を新設しました。。通路側へは20cmほど出ましたが、周辺の壁位置を整理することで十分な通路幅を残しています。
扉にはマットガラス調のパネルを採用。中のものが外から確認でき便利になりました。
その無駄、なくします。
「物によって圧迫されない暮らしをしたい」というご希望に合わせて住まいのあらゆる部分を再確認し、空間を無駄なく使いながら暮らしの効率がよくなる収納を多数設けました。
浴室の壁裏にあった無駄な空間を、隣接する廊下収納の奥行に取り込みました。扉は開戸から引戸に交換、棚板を増やして使いやすく。
リビングからの、すっきり
キッチンカウンターのリビング側面には収納棚を造り付けました。使用頻度の高いものの収納場所として活躍します。
中は棚板を多めにし、細々としたものも収納しやすく。
しまうことで、品よく見せる和の空間
床の間は収納に造り替えました。こちらも多めに棚板を設けて、収納内部に無駄な空間ができないよう配慮しています。
ライフスタイルもユーティリティに
ライフスタイルに合わないユーティリティスペースは、洗濯機のみが置けるサイズに縮小。その分キッチンを広げて、冷蔵庫置き場としました。
スロップシンクは取り外し、その位置に洗濯パンを移設。余ったスペースには収納棚を設け、空間を無駄なく活用しています。
取り外しの出来る室内干し竿は、洗濯物の一時干しとして大活躍。
安心とくつろぎのバスタイム
タイル張りのユニットバスだった浴室は、パネルタイプのものに交換しました。パネルには傷や汚れがつきにくいホーロー材のもの、床にはデッキブラシでゴシゴシこすっても傷のつかない丈夫な素材を選び、お掃除が格段にしやすくなりました。
浴室内は以前と同じサイズですが、省スペースな構造のため設置後の壁裏に余裕が生まれました。その空間を無駄にしないように、隣接する収納の壁を動かして奥行きに取り込んでいます。
また、このモデルは頑丈なフレーム構造を採用しているので、地震に強いのも特徴のひとつ。安心して過ごせるくつろぎの空間になっています。
洗面だってあますところなく
リフォーム前と同じ幅120cmの洗面台ですが、洗面ボウルのサイズが大きくなり使いやすさがアップ。引き出して使えるシャワー水栓でボウルのすみずみまで流せ掃除の手間が減らせます。
元々サイドに埋め込みの収納棚がありましたが、さらに収納力を上げるために、トールタイプのサイドキャビネットを新設。引出し部分には細々としたものが収納でき、散らかりがちな洗面廻りをすっきりと。大型の二段引出しキャビネットとあわせて、収納力抜群の洗面台になりました。
洗面台のカラーとコーディネートした北欧風デザインの壁紙は、暗くなりがちな洗面脱衣室を明るく洗練された印象にしています。
トイレもぬかりなく
古びた印象のトイレは汚れが付きにくい素材の節水型モデルに交換。手洗い器もボウルの広い薄型モデルに交換し、使いやすさが向上しました。
正面の壁には元々収納棚がありましたが、上段には手が届かずとても使いにくかったため、あえて高さを減らしてコンパクトに。さらに扉を取付けてプライベートを保てるようにしています。また、手洗い器の下にも収納を設け、掃除用具などの収納場所を確保しました。
トイレットペーパーホルダーはちょっとしたものを置くのに便利な棚付に交換。棚板には立ち上がるときに手を付くことのできる仕様のものを選び、将来に備えた配慮もしています。
玄関開けたらアート空間
玄関の靴箱は、ライフスタイルにあわせて少し背の低いモデルを採用。吊戸棚との間に生まれた空間が広さを演出しています。
夢と必要なモノを詰め込んだ防音室
ピアノを演奏される奥様のために洋室の一つを防音室にしました。採用したヤマハの防音室「アビテックス」は床、壁、天井が浮き構造となっており、ご近隣に気兼ねなく演奏が楽しめます。
また防音室内の音の響きにも考慮し、奥様が心地よく演奏できる空間になるように配慮しました。
廊下はリビングと同じ、足触りのとても良い上質な絨毯に張替えました。壁面にはピクチャーレールを取付けて、ここもご家族の作品が飾れるプライベートな画廊に。
ドアには遮音性能の高い防音ドアを採用。換気扇は室内側(廊下)に向け、外への音漏れに配慮しています。フローリングに合わせたライトブラウンカラーが、奥様の選ばれたエレガントなデザインの壁紙に映え、明るい印象に。
さらに「防音室内に演奏会用のドレスと楽譜の収納スペースが欲しい」というご要望に合わせて、防音室内にクローゼットをオーダーメイドで設置しました。ご希望や利便性に合わせて家具や内装もカスタマイズできるのもポイントとなりました。
施工事例概要
担当建築士より
心地よい風が吹き抜けるお住まいは緑の豊かな環境に建つ築28年の高層マンション。晴れた日には富士山も望める、眺めのよいお部屋です。
お子様が独立されセカンドライフを迎えようとしていた時に、当時のお住まいの近くにこの物件を見つけられたオーナー様は、今よりも広い間取りと高層階ならではの雄大な景色をご覧になって、「愛着あるこの地に終の棲家を構えたい」とご購入を決意。これからのライフスタイルに合わせた住まいにしたいと、全面リフォームをお考えになりました。
以前のお住まいでもリフォームをされたご経験をお持ちで、今回「妥協をしないリフォーム」がご希望でした。そこでご要望を詳しく伺い打合せを何度も重ねてプランを作成。オーナー様のお望みを叶えた、ゆったりとした空間と抜群の収納力を併せ持つ住まいが実現しました。
オーナー様からは「望み通りの住まいが出来ていく過程も楽しめました」とお喜びの声をいただきました。
いろいろ手掛けています
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