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ピアノ

ピアノの調律

調律の流れ


「ピアノの調律ってどうやってするの?」

実際にどのような工程で作業が行われるかを、写真でご紹介いたします。
初めて調律をお申し込みされる方はもちろん、調律師の仕事にご興味を お持ちの方のご参考になれば幸いです。

アップライトピアノの調律  グランドピアノの調律
アップライトピアノの調律
1: ピアノの状態を調べます。
ピアノの状態を調べる
鍵盤がスムースに動くか、音のピッチや響き、ペダルの状態はどうかをチェック。使用状況やお部屋の響きも把握して、作業内容をプログラムします。
2: ピアノの内部を清掃します。
外装・鍵盤をはずして、盤面上面、鍵盤の下(棚板)などピアノ内部の清掃をし、弦、駒、響版の状態をチェックします。
ピアノの外装を外す  ピアノの鍵盤を外す  内部を清掃
3: 「整調」をします。
ペダル、鍵盤の高さ・深さを整えてからピアノアクションの調整をします。「整調」はピアノのタッチ感を決めるだけではなく、ピアノの音色、響きまでにも大きく影響する大切な作業です。
ピアノのペダルの調整  ピアノの鍵盤の高さ・深さの調整  ピアノアクションの調整
4: 「調律」をします。
中央の「ラ」の音を音叉または、チューナーで440~442Hzに合わせてピッチを決め、音階づくりをします。中音域でつくった音階をオクターブを中心とした音程を聴くことで88鍵に広げていきます。 1音に対して3本(右低音部は1本か2本) 張られた弦の音程が3本とも同じになるように調整します。
音叉で確認  ピアノの音を合わせる  ピアノの弦の拡大図
5: 「整音」を行います。
音色の不揃いがあれば整えます。ハンマーに紙やすりをかけたり針を刺したりして音色を必要に応じて調整するのが「整音」という作業で、ピアノの性格を決める大きな要素です。
ピアノのハンマーに紙やすりをかけているところ  ピアノのハンマーに針を刺しているところ
6: 仕上がりの確認と外装、鍵盤清掃をします。
全体のタッチ、音量、音色、ペダル等のバランスを確認。外装を戻して、外装の汚れ・鍵盤の汚れを拭き取ってから仕上がりチェックをします。
ピアノ全体のバランス確認  ピアノの鍵盤の清掃  仕上がりチェック

◆ 調律にかかる時間の目安は、定期的に調律しているアップライトピアノで1時間半~2時間です。
(ピアノの状態によって異なります)

グランドピアノの調律
1: ピアノの状態をチェックし、内部を清掃します。
弾きながら音、ペダルのチェックをします。外装を外し、ピアノの内部を清掃します。埃は鍵盤やアクションの動きを妨げたり、湿気を含むとピアノのパーツに付着して取れなくなることも。1年に1~2度は取り除く必要があります。
ピアノの状態調べ  ピアノの内部を清掃
2: 鍵盤の調整をします。
鍵盤のバランスをとるために空いている穴(鍵盤バランスホール)が固く鍵盤の動きがにぶい場合は、鍵盤を外し、バランスピン、フロントピンを研磨したあと、バランスホールを調整します。
ピアノの鍵盤調整1  ピアノの鍵盤調整2
3: 棚板を調整し、各部のネジ締めをします。
アクションが乗っている鍵盤本体が、ピアノ本体にバランスよく設置されていないと、雑音を招くなど、この後の調整作業にも影響するので、ピアノ内部に手を入れてベッティングスクリューを回しながら棚板を調整します。
また、湿度変化によって(特に乾燥ぎみの場合)、各部品のネジに緩みが生じますので、チェックして緩みがあれば締め直します。
ピアノの棚板を調整  ピアノ各部のネジ締めなおし1  ピアノ各部のネジ締めなおし2
4: 「整調」を行います。
タッチ感に関わる、鍵盤、弦、ウィペン(ハンマーを持ち上げ、弦に当てるための部品)、打弦距離 、ジャックの位置、スプリングの強さ、ハンマーの接近や戻り具合、ペダルなどをチェック。必要があれば調整して、アフタータッチを最適な状態にします。
ピアノの整調作業1  ピアノの整調作業2  ピアノの整調作業3
5: 「調律」を行います。
すべての音が適切な音程となるように約230本のチューニングピンを調整します。弦・管楽器が演奏前に行うチューニングがピアノにとっての「調律」です。
ピアノの調律1  ピアノの調律2
6: 「整音」を行います。
「整音」はすべての音が、同じ粒、質感で、豊かな音色が出るようにするため、必要に応じて行う作業です。音を確かめながら、ハンマーを紙やすりで削るなどして、一つの鍵盤に張ってある3本の弦にハンマーが一定に当たるようにします。
ピアノの整音作業1  ピアノの整音作業2  ピアノの整音作業3
7: 仕上がりの確認と外装、鍵盤清掃をします。
最後に、全体のバランス、タッチ感をチェックし、ペダルも再チェック。普段弾かれている状態に戻し、雑音等ないか最終確認をして外装を磨きます。お客様に弾いていただくか、調律師が弾いて音を出し、音の確認をします。
ピアノの仕上がりの確認  ピアノの外装と鍵盤を清掃

◆ 調律にかかる時間の目安は、定期的に調律しているグランドピアノで2時間~2時間半です。
(ピアノの状態によって異なります)

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