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A=415Hzのバロックピッチリコーダーについて、
そのピッチの由来や、モデルごとの違いについては意外と知られておらず、
「なんとなく使っている・・・」という方も多いかもしれません。
このページではそんなバロックピッチリコーダーについて、今一度わかりやすく解説いたします!

Q:どうしてA=415Hzなのか?

リコーダーが最も活躍したバロック時代の楽器が、A=403~417Hzくらいのピッチで作られていたからです。
当時は国や楽曲によってピッチはバラバラだったわけですが、現代ではA=440Hzよりもちょうど半音程度低いA=415Hzがバロック音楽の標準音として広く認識され、それに合わせてリコーダーもA=415Hzで作られています。

Q:モダンピッチと比べてどのような違いがあるのか?

A=440Hzまたは442Hzであるモダンピッチに比べると半音程度下がるため、まずはそれだけで落ち着きのある音色になります。
また、管体はモダンピッチのものよりも長くなりますので、響きにも豊かさや奥行きが生まれます。バロック時代当時に貴族たちの前で悠々とソロを披露していた楽器であることにも納得がいくでしょう。

Q:どうして沢山のモデルが存在するのか?

バロック時代には音楽は貴族たちを中心に流行し、楽器製作においてもより良い音色を求めて様々な工夫が成されていた時代でした。そのため、当時はリコーダー専門の製作家も多く、沢山のモデルが誕生することになったのです。
また、バロックピッチの範囲が広かったのは、「この楽器にはこのピッチでこそ良い音がする」と、都度楽器に最適なピッチを模索していたこともその要因の一つにあります。

Q:モデルが違うと何が違うのか?

見た目はもちろん、音色、吹奏感も異なります。ここからは宮地楽器オリジナルリコーダーで再現されている楽器に沿って、5つのモデルの特徴を解説します。

ブレッサン
MSRA-2165
ブレッサン
<Peter Bressan 1663~1731>
宮地楽器オリジナル該当品番 
MSRA-2165

フランスで生まれ、ヨーロッパで活躍したリコーダー製作家。ソプラノからバスまで数多くの名器を残し、文献にも度々登場する人物です。彼はリコーダーのストラディバリウスとも称され、その楽器の上品な深い音色はリコーダーファンにとても人気があります。

ステンベルゲン
MSRA-2185D
ステンベルゲン
<Jan Steenbergen 1676~1752>
宮地楽器オリジナル該当品番 
MSRA-2185、2185D

アムステルダムのリコーダー製作家。リチャード・ハーカに師事し、24歳の時にはアムステルダムの広報誌に紹介されるほどの評判でした。その楽器の音色は甘く軽快な響きで、名リコーダー奏者として名高いフランス・ブリュッヘンも晩年にはこのステンベルゲンの楽器を愛用していたことで有名です。

テルトン
MSRS-1175
テルトン
<Engelbert Terton 1676~1752>
宮地楽器オリジナル該当品番 
MSRS-1175

オランダのリコーダー製作家。ステンベルゲンと全く同時期を生きています。彼の楽器は現存するソプラノリコーダーがとても有名で、銀の装飾をあしらった美しい外観も相まって、「ソプラノリコーダーといえばテルトン」というほどの人気を博しています。低音から高音までのバランスが良く、艶のある音色が特徴です。

デンナー
MSRA-2153
デンナー
<Jacob Denner 1681~1735>
宮地楽器オリジナル該当品番 
MSRA-2153、2155

ニュルンベルクのリコーダー製作家。クラリネットの発明者として有名なヨハン・クリストフ・デンナーの息子ですが、彼自身もリコーダーの歴史に大きな功績を残すことになりました。その楽器は優れた高音域の響きと豊かな倍音を備えており、吹奏感もよく、音色と機能性の両面で高く評価されています。

ステンズビーJr.
MSRA-2105
ステンズビーJr.
<Jacob Denner 1681~1735>
宮地楽器オリジナル該当品番 
MSRA-2105、2125、2145

ロンドンのリコーダー製作家。リコーダーやオーボエの製作家である父に習い、当時から一目置かれる存在でした。また、40歳のときにはリコーダーの衰退を危惧し、新しい運指を発表するなど、生涯にわたりリコーダーに熱を注いだ人物です。楽器は抜けるような吹奏感と、明るく伸びやかな音色が特徴です。

宮地楽器オリジナルリコーダーの歴代モデルは、小金井店にて常時展示・販売をしております。
全て試奏も可能でございますので、各モデルの違いをぜひ一度店頭でお試しください。

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オリジナルリコーダー
ラインナップMiyaji Original Recorder LineUp

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